スペイン(マドリード Madrid)に海外勤務(赴任)する際の予防接種、海外渡航健康診断を実施。感染症について学ぶトラベルメディシン(travel medicine)

スペイン Spain

スペイン:出張(赴任)・旅行への準備をしよう!

出発する前に、現地で罹るかもしれない病気を知ること、また、ワクチンを接種することにより予防できる感染症対策として、下記のワクチン接種や予防薬処方をご検討下さい(注:当クリニックではあなたの健康状態やワクチン接種履歴、行く国や地域・期間・旅行スタイルをもとに決定します)。

持病をお持ちの方は、かかりつけ医にその疾患が安定していることを確認して下さい。

現地の感染症や流行している病気、生活上の注意点などを確認しましょう。

早め(少なくとも4から6週間前)の受診により、必要なワクチンを接種し、免疫をつけた上で出発できるようにしましょう。

ワクチン接種による十分な効果を得るためには、出発の4〜6週間前にはご来院下さい。

出発まで4週間以内の場合でも、必要なワクチンや予防薬の処方、旅行中に感染症に罹らないようにアドバイスいたしますのでご来院下さい。

1回の旅行で複数の国を訪れる予定の場合はお知らせ下さい。訪れる全ての国に対しての必要なワクチン接種と情報を適切にご提供します。

海外赴任や留学などの長期滞在の場合は各企業や学校によって要求されるワクチンがある場合がありますので、お知らせ下さい。

ルーティーンワクチンについては追加接種を受けてきましょう。

ルーティーンワクチン(インフルエンザ、水痘、ポリオ、麻疹、風疹、おたふく風邪、DPT(ジフテリア・百日咳・破傷風))は年齢にかかわらず抗体を付けておきましょう。

ルーティーンワクチンは海外旅行へ行かない方もワクチン接種をお勧めいたします。日本ではまれにしか流行しない麻疹などの小児疾患は、世界の多くの地域においては、まだ一般的な病気ですので、追加接種をしていない旅行者は感染の危険性が増します。

スペイン:出張(赴任)・旅行への推奨ワクチン

推奨ワクチンは感染危険情報に基づいています。ワクチン接種による予防可能疾患の危険レベルは変わることがあります。

ワクチン
推奨される人
ルーティーン
MMR(麻疹・風疹・おたふく風邪)、DPT(ジフテリア・百日咳・破傷風)、ポリオなどのルーティーンワクチンの追加接種をしていない方はワクチン接種をしましょう。
A型肝炎ウイルスは経口感染(飲食物を摂取することで感染)しますので、汚染された水や氷、甲殻類、汚染された水で洗われた果物や野菜(サラダ)を生で食べないように注意する必要があります。途上国への一般的な旅行、宿泊施設、食品の消費においても感染する可能性がありますので、ウイルス性A型肝炎に感染する可能性のある国へ旅行する方は接種をお勧めいたします。
HBVウイルスに感染する危険性(高〜中間)がある国へ行く旅行者と仕事で行く未接種の方へお勧め。特に流動的に血液や体液に接触する可能性のある方、現地の方と性的接触のある方、医療的治療(例えば、事故・歯科治療)を受ける可能性のある方。
獣医など、職業的にリスクが高い方・長期旅行者や駐在員で感染のリスクが高い地域に住む方・動物の専門家や研究者、獣医などでコウモリや食肉動物、その他の哺乳類動物に直接接触する可能性のある方やアドベンチャー旅行者でコウモリや肉食動物・その他の哺乳類動物を頻繁に見かける方は接種を推奨

★接種内容は期間、活動内容などを考慮して選択します。

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携帯品について

お薬について

  • 慢性疾患をお持ちの方は、毎日服用するお薬
    旅行中にお薬が切れることがないように、十分な量と英文診断書を携帯しましょう。
    ★詳しくは「 慢性疾患をお持ちの方へ」のページを参照して下さい。

その他のアイテム

  • もしもの時のトラベルキット
    マスク、ゴム手袋、サージカルテープなどの小物アイテム14種類と、整腸剤や総合感冒薬など普段お薬を服用されている方でも安心できるように、医師が飲み合わせを考えて選定した市販薬14種類がセットになった品川イーストクリニックオリジナルトラベルキット。
    ★詳細は「トラベルグッズ」のページを参照して下さい。
サンスクリーンなど液体の場合は機内へ持ち込むことが出来ない場合があります。
詳しくは「成田国際空港セキュリティガイド」などにて各自ご確認下さい。
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ヨーロッパ西部にみられるその他の疾病

危険はこの地域のそれぞれの国によっても、国内でも異なることがあり、また国内監視体制の質も国によって異なります。

以下は渡航者に影響を与える可能性のある疾病リスクです。これは存在する病気の完全なリストではありません。環境状況も変化することがあり、国内の地域別のリスクについての最新の情報も常に利用できるわけではありません。

ダニ脳炎はヨーロッパの非熱帯森林地域の南部で温かい月に発生します。

リーシュマニア症(皮膚と内臓)が特に地中海と国境を接している諸国で見られ、スペインでの事例数が最も高く、HIV患者にとって重要な日和見感染となっています。

変形型クロイツヘルト・ヤコブCの事例が西ヨーロッパの他の国々から少数、報告されてはいますが、主に英国から報告されています。旋毛虫症の大規模発生が起こり、フランスでの発生は馬肉と関連づけられています。

2006年にいくつかのヨーロッパ諸国で麻疹の発生が起こっています。

先進国で散発的な発生はありますが、A型肝炎の危険は低いです。

高病原性鳥インフルエンザウイルスH5N1がヨーロッパの国々で野鳥やその他の鳥類から記録されています。家禽や野鳥のH5N1の発生を報告している現在の国リストは世界動物保健機関(OIE)をご覧ください。国別のH5N1ウイルスのヒトの確定事例の合計数は世界保健機構鳥インフルエンザのウェブサイトをご確認ください。

こんなことに注意!

  • 生水を飲むことにはほとんど問題はありませんが、硬水の場所もある為、ミネラルウォーターを飲むことをお勧め。
  • 生ものを食べることにはほとんど問題はありませんが、気温が高いときには食中毒に注意が必要。特に卵はよく火の通ったものを食べる。
  • 日本には存在しない狂犬病に注意が必要。動物をなでたり、なめられたりされないようにする。
  • 森林地帯ではダニから感染する脳炎が流行している。ダニに刺されないよう肌の露出を控え、森林地帯に立ち入る必要のある場合は、ダニ脳炎ワクチンを接種する。
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安全な旅行にするために

虫刺されへの予防

ダニ脳炎やリーシュマニア症のようにダニやハエを介して広がる感染症に対しては虫刺されを防ぐことが大変重要です。

  • DEET成分が30%-50%入った防虫剤(虫よけスプレー)を使用する。 7%、15%の濃度で使用できるPicaridinは、より頻繁な添塗が必要です。虫除け剤は蚊の活動時間に合わせて使用しましょう。虫除け剤を顔にスプレーしたり、まぶたや唇に塗らないように注意して下さい。虫除け剤を使った後は常に手を洗って下さい。虫除け剤は敏感肌、日焼肌や傷のある皮膚等には用いないで下さい。特に暑くて湿気の多い気候では、3-4時間毎に繰り返して塗布する必要があります。服の上から塗布すると虫除け効果はさらに長く続きます。虫除け剤は仕様書の指示通りに使い、特に幼いお子様ヘは過剰量にならないようにして下さい。
  • 長袖・長ズボンをはき、袖口はしっかり閉めて下さい。帽子をかぶり、肌の露出を避けて下さい。ダニやノミの発生している地域へ行かれる際は、サンダルではなくブーツを履きズボンの裾はブーツの中に入れて下さい。

動物による噛まれ、傷へ予防

動物は人との接触を避ける傾向がありますし、挑発されない限り、たいていの動物は攻撃しません。しかし、時に大型肉食動物は攻撃的であり、攻撃する可能性があります。狂犬病(rabies)に罹っている動物も時に攻撃的になり、挑発されなくても攻撃することがあります。動物の咬傷は、重篤な創傷や狂犬病を引き起こす可能性がありますので注意が必要です。

  • 破傷風の追加接種をして、免疫をつけておきましょう。
  • 犬や猫を含め、動物には触ったり餌を与えたりしないようにしましょう。健康に見えるペットでも狂犬病やその他の病気を持っている可能性もあります。
  • 小さなお子様が動物に近づいたり、触ったり、刺激しないように見守りましょう。
  • 動物により咬傷した場合は、消毒剤か石鹸と水で速やかに洗浄し、医師の診察を受けて下さい。

食べ物とお水に注意

食品・飲料水による感染症は旅行者下痢症を引き起こす原因となります。安全な飲食をするために下記を参考にしてください。

  • 特に食べる前には、頻繁に石鹸と水で手を洗ってください。石鹸と水が利用できない場合は、(少なくとも60%のアルコール付き)アルコールベースのハンドジェルを使用してください。
  • 乳製品は(低温)殺菌されていることを確認し、殺菌されていない乳製品は避けてください。

★詳細は「食べ物・お水に注意」のページを参照して下さい。

事故防止

交通事故に巻き込まれること、あるいはその犠牲者になるリスクを減らすために、出来るだけ多くの実際的な予防策をとりましょう。

  • 飲酒運転はしない
  • 乗車中は必ずシートベルトを着用する
  • 現地の交通規則に従う
  • バイクや自転車に乗るときはヘルメットを着用する
  • 可能な時は現地のドライバーを雇う
  • 夜間の運転は控える

★詳細は「事故防止」のページを参照して下さい。

その他快適な旅行にするために

  • HIVやウイルス性肝炎などの感染症を避けるために刺青、ボディピアス、または注射針の共有は避ける。
  • 真菌および寄生虫感染を防ぐために、足を清潔にし乾燥した状態を保ちましょう。特に動物が排便している可能性があるビーチには裸足で行かない。
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帰国後について

帰国して最初に受けるのは検疫です。滞在先で下痢、腹痛、発熱など体に異常があれば健康相談室で相談して下さい。赤痢やコレラでも軽い症状ですんでしまうことがありますが、感染力は思ったより強く、自己判断で大丈夫と思っていても家族や会社の人に感染することもあります。

また、潜伏期間(病原体に感染してから、体に症状が出るまでの期間)がある病気が数多くあります。検疫時は何ともなかったのに、数日(中には数週間〜数ヶ月)してから症状が出ることがあります。症状が出た時には、速やかに医師の診察を受けましょう。診察を受ける際には滞在した国と期間、蚊やノミ、ダニに刺されていたらそのことや、食べたものについても説明されると診断の役に立ちます。

帰国時に体に異常があればお気軽に検疫所や感染症外来へ相談して下さい。

重要な注意:この文書では、この地域への旅行者のための完全な医学ガイドではありません。あなたのニーズとあなたの病歴に関係する特定の情報については、かかりつけの医師にご相談下さい。勧告は妊婦、幼児、および慢性疾患を有する者ごとに異なる場合があります。

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