※日本では二種混合ワクチン(DTワクチン:ジフテリア、破傷風)、
三種混合ワクチン(DPTワクチン:ジフテリア、百日咳、破傷風)に含まれています。
※2012年11月から定期定期接種に四種混合が導入
※2016年7月15日をもって有効期限内にある三種混合ワクチンは終了
今後はDPTP(4種混合DPT-IPVとも表記)となります。DPTPはDTP+IPV(不活化ポリオ)を足したワクチンとなります。
ここでは、ジフテリアについてご説明いたします。
※ジフテリアの単独ワクチンは現在生産されておりません。
ロシア、東ヨーロッパに長期滞在する方にお勧めです。
日本では予防接種法での3種混合ワクチン(破傷風・ジフテリア・百日咳)に含まれていますので、定期予防接種で12歳の時に受けていれば、20歳代前半までは免疫があります。
ジフテリア菌の飛沫感染で起る急性細菌性疾患です。ジフテリアは感染しても10%程度の人に発症し、残りの人は不顕性感染のため保菌者となり、その人を通じて感染することが知られています。
潜在期間は2〜10日間で、主な症状は、高熱、喉の痛み、嘔吐などです。時には窒息死することがある恐ろしい病気です。発病2〜3週間後には菌の出す毒素によって心筋障害や神経麻痺を起こすことがありますので注意が必要です。熱帯地方では皮膚型(細菌が皮膚に限局した)が多く、接触感染の危険性があります。
予防接種をお勧めします。
日本では二種混合ワクチン(DTワクチン)、三種混合ワクチン(DPTワクチン)に含まれています。
国内生産では、DT(ジフテリア・破傷風混合)、DPT-IPV(百日咳・ジフテリア・破傷風・不活化ポリオ混合)のワクチンがあります。
輸入ワクチンでは、Tdap(破傷風・ジフテリア・百日咳混合)のワクチンがあります。
当院では、欧米各国で広く承認されている“Tdap”を輸入しております。未承認ワクチンについてはこちらをご覧ください。
ワクチンの種類 | DT*小児用 (ジフテリア・破傷風) |
DPT-IPV *小児用 (百日咳・ジフテリア・破傷風・不活化ポリオ) |
Tdap (破傷風・ジフテリア・百日咳) |
商品名 | 沈降ジフテリア破傷風混合トキソイド(DT) | 沈降精製百日せき・ジフテリア・破傷風・不活化ポリオ(セービン株)混合ワクチン (DPT-IPV) |
Tdap |
生産 | 国産 | 国産 | 輸入 |
販売元 | 武田薬品工業株式会社 | 田辺三菱製薬株式会社 | GlaxoSmithKline社 |
接種回数** | (定期接種に準じて) |
(定期接種に準じて) | 定期接種後の追加接種として1回 |
基礎接種後の 抗体価持続期間 |
約10年 | ||
副反応* | 注射部位の痛み・発赤、腫れ、発熱、頭痛、関節痛など | ||
重篤な副反応* | アナフィラキシー症状、脳症、けいれんなど:極めて稀 | ||
接種禁忌者* | 高熱、危篤な急性疾患、過去にアナフィラキシー症状がある者 |
*)掲載内容は全てではありません。
**)3回目の接種時期は、初回日から計算した日数です。
***)大文字、小文字の表記は、トキソイドの含有量が多いものは大文字で、少ないものは小文字で表しています。 aPの ”a”はacellular=非細胞性を意味し、百日咳の菌体成分を除去していることを示します。
日本で生活する上では気にすることのない感染症。しかし、上・下水道施設が整備されて、非常に衛生的できれいな日本にはない感染症が世界にはたくさんあります。日本国内にはない感染症ですから、その感染症に対して無防備な状態で現地に飛び込んでしまったら、どうなるでしょう?感染症には軽症ですむものから重症化し入院や時にはあなたの命にまで危険が及ぶ怖い感染症もあります。健康である方も感染症にはかかります。
ワクチン接種を行うことによって、体の中に抗体(免疫)を付けてから現地に赴くことやワクチン開発のない(または開発中の)感染症からどのように身を守るかが大変重要です。
海外生活をより楽しくそして安全に過ごしていただくために、品川イーストクリニックではトラベル外来を実施しております。
海外で行われている予防医学学会へ積極的に出席することで、海外の医師との意見交流を行い、お越し頂く患者様へ的確なアドバイスを行っております。ご自身の身を守ることはもちろん、周囲への二次的感染予防としても、海外へご出発される前にしっかりと知識を見につけ、可能な限りの予防対策を行い、安全で楽しい滞在を願っております。
当クリニックでは、コンシェルジュ(看護師)によるカウンセリングや感染症専門医師による診察を行っております。
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