中国、インド、東南アジア諸国、中東諸国、南アフリカ諸国、南米諸国、カリブ海諸国(いわゆる 日本を含めた先進国以外の全世界)
ウイルス性A型肝炎に感染する可能性のある国へ旅行する方は接種をお勧めいたします。
60歳未満では抗体保有率が低いため、接種をお勧めします。
A型肝炎は、A型肝炎ウイルス(HAV)によって引き起こされるウイルス感染症です。A型肝炎ウイルスは85℃で2分間加熱すると死滅します。
A型肝炎ウイルスは経口感染(飲食物を摂取することで感染)しますので、汚染された水や氷、甲殻類、汚染された水で洗われた果物や野菜(サラダ)を生で食べないように注意する必要があります。
A型肝炎ウイルスの潜伏期間は平均28日(15-50日)です。感染すると倦怠感が強くなり、黄疸(皮膚や目の黄染)、発熱、不快感、食欲不振、強い腹痛や下痢をもよおし、重症になると1〜2ヶ月以上の入院が必要になる場合もあります。幼児(6歳以下)では70%が無症状。一般的に死亡率は0.8%と低いですが、50歳以上では死亡率は1.8%と高くなります。
ウイルス性A型肝炎に感染する可能性のある国へ旅行する方は予防接種をお勧めいたします。
輸入ワクチンのA型肝炎ワクチン“Havrix”は1回接種で充分な免疫ができるので、ご出発までに日数が少ない方にもお勧めです。抗原量を多く含んでいるので(日本製ワクチンの2倍量)、抗体が産生され易く、免疫も長期間持続します。
当院では、欧米各国で広く承認されている“Havrix”A型肝炎B型肝炎混合ワクチンを輸入しております。未承認ワクチンについてはこちらをご覧ください。
ワクチンの種類 | A型肝炎 | A型肝炎 | A型肝炎&B型肝炎混合 |
商品名 | エイムゲン | Havrix | A型B型肝炎混合 |
生産 | 国産 | 輸入 | 輸入 |
販売元 | 化血研 | GlaxoSmithKline社 | GlaxoSmithKline社 |
基礎接種回数** | 3回 (0、2-4週間後、6ヶ月-2年後) |
1回 追加接種:6ヶ月-1年後 |
3回 (0、4週間後、6ヶ月後) (至急接種:0、1週、3週、12ヶ月) |
基礎接種後の 抗体価持続期間 |
5年以上 | 基礎接種後:1年 追加接種後:15年以上 |
15-20年 (1ヶ月以降に抗体検査推奨) |
抗体価がつく目安 | 2回目接種後 |
接種後2週間後 | 2回目接種後 |
軽度の副反応* | 接種箇所の痛み・発赤・腫れ、頭痛、倦怠感、筋肉痛 | ||
重篤な副反応* | アレルギー反応(アナフィラキシーショック等) 頻度:極めて稀 | ||
接種禁忌者* | 高熱、急性疾患、過去の接種で重篤な副反応があった人 | 過去の接種で重篤な副反応があった人 | 過去の接種で重篤な副反応があった人 |
*)掲載内容は全てではありません。
**)3回目の接種時期は、初回日から計算した日数です。
日本で生活する上では気にすることのない感染症。しかし、上・下水道施設が整備されて、非常に衛生的できれいな日本にはない感染症が世界にはたくさんあります。日本国内にはない感染症ですから、その感染症に対して無防備な状態で現地に飛び込んでしまったら、どうなるでしょう?感染症には軽症ですむものから重症化し入院や時にはあなたの命にまで危険が及ぶ怖い感染症もあります。健康である方も感染症にはかかります。
ワクチン接種を行うことによって、体の中に抗体(免疫)を付けてから現地に赴くことやワクチン開発のない(または開発中の)感染症からどのように身を守るかが大変重要です。
海外生活をより楽しくそして安全に過ごしていただくために、品川イーストクリニックではトラベル外来を実施しております。
海外で行われている予防医学学会へ積極的に出席することで、海外の医師との意見交流を行い、お越し頂く患者様へ的確なアドバイスを行っております。ご自身の身を守ることはもちろん、周囲への二次的感染予防としても、海外へご出発される前にしっかりと知識を見につけ、可能な限りの予防対策を行い、安全で楽しい滞在を願っております。
当クリニックでは、コンシェルジュ(看護師)によるカウンセリングや感染症専門医師による診察を行っております。
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