ジフテリア・破傷風二種混合ワクチン(DT) − ジフテリアの発生状況や予防接種についてのご案内

ジフテリア・破傷風二種混合ワクチン [Diphtheria/Tetanus]

DT(ジフテリア・破傷風二種混合ワクチン)

※日本では二種混合ワクチン(DTワクチン:ジフテリア、破傷風)、
三種混合ワクチン(DPTワクチン:ジフテリア、百日咳、破傷風)に含まれています。
ここでは、ジフテリアについてご説明いたします。

※ジフテリアの単独ワクチンは現在生産されておりません。

ジフテリアの発生状況

ロシア、東ヨーロッパに長期滞在する方にお勧めです。

DT(ジフテリア・破傷風二種混合ワクチン)接種をお勧めする方

日本では予防接種法での3種混合ワクチン(破傷風・ジフテリア・百日咳)に含まれていますので、定期予防接種で12歳の時に受けていれば、20歳代前半までは免疫があります。

ジフテリアの感染原因と症状

感染

ジフテリア菌の飛沫感染で起る急性細菌性疾患です。ジフテリアは感染しても10%程度の人に発症し、残りの人は不顕性感染のため保菌者となり、その人を通じて感染することが知られています。

症状

潜在期間は2〜10日間で、主な症状は、高熱、喉の痛み、嘔吐などです。時には窒息死することがある恐ろしい病気です。発病2〜3週間後には菌の出す毒素によって心筋障害や神経麻痺を起こすことがありますので注意が必要です。熱帯地方では皮膚型(細菌が皮膚に限局した)が多く、接触感染の危険性があります。

ジフテリアを予防するには

予防接種をお勧めします。
日本では二種混合ワクチン(DTワクチン)、三種混合ワクチン(DPTワクチン)に含まれています。

当クリニック取り扱いジフテリアを含むワクチン

国内生産では、DT(ジフテリア・破傷風混合)DPT(百日咳・ジフテリア・破傷風混合)のワクチンがあります。

輸入ワクチンでは、Tdap(破傷風・ジフテリア・百日咳混合)のワクチンがあります。

【重要事項】当院では、欧米各国で広く承認されている“Tdap”を輸入しております。“Tdap”は、現在日本では製造されておりません。厚生労働省の承認もありません。輸入ワクチン製剤を利用して副反応が生じた場合は、医薬品副作用被害者救済制度が利用できない可能性がありますので、ご注意ください。

※輸入ワクチンのため国内のワクチン救済制度は利用できませんが、輸入業者による輸入ワクチン副作用被害救済制度が設けられています。当クリニックはこの制度を導入している業者からのみ輸入しております。

ワクチンの種類 DT
(ジフテリア・破傷風)
DPT
(百日咳・ジフテリア・破傷風)
Tdap
(破傷風・ジフテリア・百日咳)
  沈降ジフテリア破傷風混合トキソイド(DT) 沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合ワクチン(DPT) Boostrix GlaxoSmithKline社
商品名 沈降ジフテリア破傷風混合トキソイド(DT) 沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合ワクチン(DPT) boostrix
生産 国産 国産 輸入
販売元 武田薬品工業株式会社 武田薬品工業株式会社 GlaxoSmithKline社
接種回数**

基礎接種:3回(0、3〜8週間、12〜18ヶ月)

免疫の全くない方:3回接種
過去約10年以内に接種していない方も3回接種
過去10年以内に接種している方は追加接種として1回接種
10年毎
基礎接種後の
抗体価持続期間
約10年
副反応* 注射部位の痛み・発赤、腫れ、発熱、頭痛、関節痛など
重篤な副反応* アナフィラキシー症状、脳症、けいれんなど:極めて稀
接種禁忌者* 高熱、危篤な急性疾患、過去にアナフィラキシー症状がある者

*)掲載内容は全てではありません。
**)3回目の接種時期は、初回日から計算した日数です。
***)大文字、小文字の表記は、トキソイドの含有量が多いものは大文字で、少ないものは小文字で表しています。 aPの ”a”はacellular=非細胞性を意味し、百日咳の菌体成分を除去していることを示します。

DT(ジフテリア・破傷風二種混合ワクチン)のよくある質問

幼少期に定期予防接種をしていますが、大人になっても接種したほうがいいですか?
幼少期に行う定期予防接種でついた抗体は約10年間持ちます。そのため、20歳代の方はまだ免疫がありますが、だんだんと抗体が下がってきますので追加として1回接種を行うと、約10年間また抗体が持続します。ジフテリアや破傷風は日本国内においても感染の危険がありますので接種をお勧めいたします。
3回目の接種時期には日本にいないのですがどうすればいいですか?
DTワクチンの3回目の接種時期は初回日から計算して大体1年〜1年半後です。海外赴任、留学、旅行等で長期的に海外へ行かれる方は、一時帰国時などを利用して3回目の接種をしましょう(もちろん、海外でも接種可能です)。海外への出発を問わず、破傷風は常に抗体を付けておきたいワクチンの1つです。
3回目の接種は必要ですか?
複数回接種が必要なワクチンは、2回目、3回目の接種時期を守りましょう。明示されている時期に接種をすることで、更なる抗体価を高めることが望め、同時に持続期間も長くなります。2回まで接種を完了し、3回目を接種しないと抗体価は3回目の時期を境に減り始めます。
DT(ジフテリア・破傷風二種混合)ワクチンは他のワクチンと一緒に接種は可能ですか?
はい。当クリニックではDTワクチンと他のワクチンと同日に接種可能です(医師が必要と認めた場合には、接種ができます)。

トラベルクリニックとして

日本で生活する上では気にすることのない感染症。しかし、上・下水道施設が整備されて、非常に衛生的できれいな日本にはない感染症が世界にはたくさんあります。日本国内にはない感染症ですから、その感染症に対して無防備な状態で現地に飛び込んでしまったら、どうなるでしょう?感染症には軽症ですむものから重症化し入院や時にはあなたの命にまで危険が及ぶ怖い感染症もあります。健康である方も感染症にはかかります。

ワクチン接種を行うことによって、体の中に抗体(免疫)を付けてから現地に赴くことやワクチン開発のない(または開発中の)感染症からどのように身を守るかが大変重要です。

海外生活をより楽しくそして安全に過ごしていただくために、品川イーストクリニックではトラベル外来を実施しております。

海外で行われている予防医学学会へ積極的に出席することで、海外の医師との意見交流を行い、お越し頂く患者様へ的確なアドバイスを行っております。ご自身の身を守ることはもちろん、周囲への二次的感染予防としても、海外へご出発される前にしっかりと知識を見につけ、可能な限りの予防対策を行い、安全で楽しい滞在を願っております。

当クリニックでは、コンシェルジュ(看護師)によるカウンセリングや感染症専門医師による診察を行っております。